ジャケットに未だ出番の来ぬ九月
ピンと来ぬ二百十日といはれても
颱風の来る気配のみでまた終る
なにもかも休憩したし野分後
秋出水歴史のやうに濁りたり
お誂へむきの三日月ビル群に
秋の宵なれば寄りたき店いくつ
萩だけはかならず触れていく男
来はしたが中休み長き小台風
色かたち楽しき甘藷今日も買ふ
十六夜のジントニックをもうひとつ
子規の忌のさつぱりと青く晴れ上がる
宵闇の猫の尻尾の先動く
朝霧になにか待たれてゐるごとし
蜉蝣のいのちの後の夕餉かな
むしろ大気揺れてゐるらし秋の蝶
秋簾はたはたと鳴り留守の家
秋彼岸遠く小さき寺に行く
いつよりか秋分の日さへ勤めにて
青空にコスモスありて目を瞑る
我亦紅つひには触れることも止め
ねこじやらし繁りてをれば何か好し
台所に転がしておく秋の茄子
紫蘇の実のつぶつぶを洗ふこと難し
山積みの生姜をひとつふたつ買ふ
貝割菜マイブーム来てまた過ぎて
一年中使ふとはいへ胡麻は秋
玉蜀黍今年も食べず買ひもせず
日暮れまで鯊釣りて影となりて立つ
秋鯖を選べばまづは過たず
ピンと来ぬ二百十日といはれても
颱風の来る気配のみでまた終る
なにもかも休憩したし野分後
秋出水歴史のやうに濁りたり
お誂へむきの三日月ビル群に
秋の宵なれば寄りたき店いくつ
萩だけはかならず触れていく男
来はしたが中休み長き小台風
色かたち楽しき甘藷今日も買ふ
十六夜のジントニックをもうひとつ
子規の忌のさつぱりと青く晴れ上がる
宵闇の猫の尻尾の先動く
朝霧になにか待たれてゐるごとし
蜉蝣のいのちの後の夕餉かな
むしろ大気揺れてゐるらし秋の蝶
秋簾はたはたと鳴り留守の家
秋彼岸遠く小さき寺に行く
いつよりか秋分の日さへ勤めにて
青空にコスモスありて目を瞑る
我亦紅つひには触れることも止め
ねこじやらし繁りてをれば何か好し
台所に転がしておく秋の茄子
紫蘇の実のつぶつぶを洗ふこと難し
山積みの生姜をひとつふたつ買ふ
貝割菜マイブーム来てまた過ぎて
一年中使ふとはいへ胡麻は秋
玉蜀黍今年も食べず買ひもせず
日暮れまで鯊釣りて影となりて立つ
秋鯖を選べばまづは過たず