鷺草や重助といふ祖父ありき
かき氷この華やぎがほしくつて
羅のひとり乗り来る涼しさよ
この猫も夏萩好む仲間らし
芭蕉花暑苦しさをそのまゝに
近くには麻村なくて町住まひ
花魁草この川端にこの夏を
駒草を店に見て山に行つた気に
天ぷらにされてやうやく鱧らしく
水飯に格別旨き塩なぞを
さそはれて色あざやかに洗鯉
飲まぬものの一つにいつもソーダ水
瓜漬の千切りを出すチェーン店
冷麦のひとりの色をまた啜る
冷えきらぬ麦茶とともにラムレーズン
夏の灯の美しければそれでよし
早桃売る声うるさくて足早に
つまらなきものも夜店にうつくしく
打水の音響く町を発つ夕べ
夏の湯でシャンプーつけず髪洗ふ
ヴェネチアにあらねど露台あるわが家
納涼舟(すずみぶね)さすがに猫は拒まれて
端居して今人生のどのあたり
噴水も熱帯夜にはわづらはし
白靴の女子学生ら東横線
人の着る浴衣ばかりを品評し
わづらはし生身魂とはいふものの
剥いてある夏橙のうれしさよ
ありきたりに日を終へてこそこのビール
夏庭の緑映して水羊羹
かき氷この華やぎがほしくつて
羅のひとり乗り来る涼しさよ
この猫も夏萩好む仲間らし
芭蕉花暑苦しさをそのまゝに
近くには麻村なくて町住まひ
花魁草この川端にこの夏を
駒草を店に見て山に行つた気に
天ぷらにされてやうやく鱧らしく
水飯に格別旨き塩なぞを
さそはれて色あざやかに洗鯉
飲まぬものの一つにいつもソーダ水
瓜漬の千切りを出すチェーン店
冷麦のひとりの色をまた啜る
冷えきらぬ麦茶とともにラムレーズン
夏の灯の美しければそれでよし
早桃売る声うるさくて足早に
つまらなきものも夜店にうつくしく
打水の音響く町を発つ夕べ
夏の湯でシャンプーつけず髪洗ふ
ヴェネチアにあらねど露台あるわが家
納涼舟(すずみぶね)さすがに猫は拒まれて
端居して今人生のどのあたり
噴水も熱帯夜にはわづらはし
白靴の女子学生ら東横線
人の着る浴衣ばかりを品評し
わづらはし生身魂とはいふものの
剥いてある夏橙のうれしさよ
ありきたりに日を終へてこそこのビール
夏庭の緑映して水羊羹