秋の虹をととひも見て今日も見て
山霧のフォト添付され来るメール
秋晴のぽつちやりさんの肥えぐあひ
木の実ナナといふひと昔近隣に
柿食へばと言ひたけれども猶硬し
菊人形みごとなれども冷たさは
運動会砂混じるいなり頬張りて
ぬくめ酒やゝ曖昧なあぢはひも
角切はそこそこに見て甘酒を
やや寒きどころではなき寺の床
就活の学生のうなじうそ寒し
茜掘る人去りし後のお~いお茶
蘆火見たことなき川に蘆を見る
堂々と風受ける荻の荻らしさ
蒲の穂の絮毟り毟り寂しさよ
火祭や夜を焼くことを伝承す
敗荷を見つつぽつぽつ話出す
猿酒を心の森に諦めず
栗飯に合ふ酒を聞かれ絶句する
焼銀杏喰へと言はれて贅沢に
犬も子も雑木紅葉を喜びて
鵙の目のかはいらしさが狙ひゐる
澄ますべきもの沢山に長月や
秋の野に恋するフォーチュンクッキーも
薄紅葉遠く近くの緋毛氈
いろいろな人来て去りぬ秋の雨
椎茸の肉厚のものをやはり買ふ
新米に秋刀魚も揃ふ宵となり
背後には舞ひ戻り来る稲雀
立ち止まり立ち止まりして後の月